活用事例
神戸市立渚中野球部
指導者側の意識の変化が関わり方の変化を生み出したと思います。
なぜBUKATSUアンケートを実施しようと思いましたか?その理由を教えてください。
BUKATSUアンケートは、全力プレーのひたむきさや周囲の変化に柔軟に対応できるしなやかさを身につけた「自立したチームづくり」には有効な指標であると考えました。私の感覚だけでははかり切れない部員の心の中をほぼ正確に把握し、アンケート結果を数値化できるので過去のチームとの比較検証がやりやすいのではないかと思ったからです。
チームが良いパフォーマンスを発揮するためには、部員相互の関係の質が深く関わっていると以前から感じていました。アンケート結果から部員の居心地度もプロット図に示されて、わかりやすいと思ったので実施しようと思いました。


アンケート結果をその後の部活動運営・指導にどのようにいかしたのか具体的行動を教えてください。
- 緊急性の高いもの、例えば部活動内のいじめにつながりそうな結果やそれに関する部員、極端にモチベーションの低い部員についてはすぐに面談を行い、すばやく手を打つようにしました。
- 自己評価で「1」や「2」をつけている部員をチェックし、その原因と具体的な解決策を対話の中で気づかせるようにしました。また、指導者としても対象部員について具体的な働きかけの行動目標(毎日行うことと期限を決めて行うこと)を作り、実行しました。
- プロット図の右上(良好群)にいる部員にはリーダー的な役割をまかせ、自立させることを意識させています。
- プロット図の右下(存在感支援群)にいる部員には、チーム全体の前で意識して褒めるなど、自尊感情が高まるような働きかけを行っています。
- プロット図の左上(不安感支援群)にいる部員には対話の頻度を増やして、チームメイトとのかかわりの重要性に気づかせるように指導しています。
- プロット図の左下(危機群)にいる生徒は優先的に対応しました。非承認群と侵害行為認知群を組み合わせた対応方法を行っています。
アンケート結果をその後の部活動運営・指導にどのようにいかしたのか具体的行動を教えてください。
指導者側の意識の変化が関わり方の変化を生み出したと思います。意図したかかわりに対する部員は一定の改善が見られたと感じます。(ただ、精度の差はあります)
部員については、個人の結果票から自らを改善するための行動を落とし込む精度が低く(指導が甘く)、アンケート結果を生かし切れているとは言えないと感じています。